2025年のBackend as a Service(BaaS)

BaaSはウェブアプリケーション開発の効率化を目指すサービスであり、近年その重要性が増しています。この記事では、代表的なBaaSサービスであるAWS Amplify、Firebase、Supabase、Back4app、Hexabaseについて紹介し、それぞれの特徴や活用ポイントを解説します。

AWS Amplify

AWS Amplifyは、AWSが提供するBaaSの一つで、以下のような機能を提供しています:

Web Hosting: 静的・動的ウェブアプリケーションのホスティングが可能。

API Gateway & Lambda: サーバーレスアーキテクチャを活用したAPI構築。

Cognito: ユーザー認証と管理。

DynamoDB: 高性能なNoSQLデータベース。

Amplifyを使えば、これらのAWSサービスを統合的に管理できます。また、Amplify Gen2ではFigmaと連携し、デザインから直接Reactコンポーネントを生成する機能が追加され、フロントエンド開発の効率化が進んでいます。

公式ドキュメント: AWS Amplify

Firebase

FirebaseはGoogle Cloudが提供するBaaSで、AWS Amplifyに近い立ち位置です。以下が主な特徴です:

基本機能: 認証、データベース(Firestore)、ホスティング。

追加機能: ウェブ解析、フロントエンドパフォーマンスのモニタリングが標準で利用可能。

特に、ウェブ解析やパフォーマンス最適化が重要なプロジェクトにおいては、Firebaseが優位性を持っています。

A/BテストやGA4との連携などはAmplifyにはない機能なため、外部公開するWebサービスなどはFirebaseを利用した開発が良いでしょう。

Supabase

Supabaseはオープンソースとして提供されているBaaSで、Firebaseの代替として注目を集めています。

OSSプロジェクト: ローカル環境でのセットアップも可能。

フリーミアムモデル: クラウドベースでのサービス展開が可能。

基本機能: Firebaseに似た認証やデータベース管理機能を提供。

外部連携: 20以上のプラグインを通じて他のクラウドサービスとの連携が可能。

ただし、Firebaseのようなウェブ解析やフロントエンド開発支援ツールは提供されていません。

Back4app

Back4appはMetaが開発したオープンソースのParseを基に構築されたサービスです。

簡単なプロジェクト管理: ダッシュボード上でデータベースやソースコードを直接編集可能。

初期設定の簡略化: 他のサービスに比べてセットアップが容易。

Parse由来のシンプルで直感的な管理UIが特徴です。

Hexabase

Hexabaseは法人向けに特化したBaaSです。

無料プラン: 初期コストを抑えて試せる。

管理の効率化: ダッシュボードでのデータベース作成や編集が容易。

特に業務アプリケーションの開発に適しており、企業ユーザーにおすすめの選択肢です。

市場トレンド

Google Trendsを調査したところ、Firebaseの検索数がAWS Amplifyを上回っていました。AWSがクラウド市場全体では優勢であるにもかかわらず、BaaS領域ではFirebaseがより高く評価されている可能性があります。これは、Google Cloudとの親和性やウェブ解析機能の強さが要因と考えられます。

今後の展望

BaaSは、SaaSや他のサービスと連携して事業の基盤を支える重要なツールとなりつつあります。今後も新たなサービスやベストプラクティスが登場する可能性が高く、弊社でもこれらを活用したサービス展開をしていきます。

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