渋谷アジャイルに参加してきました。

知り合いが参加していたのと、今度参加する案件でアジャイルで開発をするということだったので、
他の方の知見を得るためにイベントに参加してきました。

イベント参加備忘録

参加者がトピックを提案し、4つのテーブルに分かれて各トピックについて議論しました。
全体で8つのトピックが挙がり、それを前半・後半に分けて30分×2セッションで議論を行いました。

私が参加したトピックは次の2つです:
1. スプリント期間(タイムボックス)について
2. チームメンバーに自主性を持たせるには

スプリント期間について

「スプリント期間(タイムボックス)」というテーマは私が提案したものですが、議論の結果、スプリントを進める上では Product Owner や Stakeholder とタイムボックスの見直しを随時行うことが重要だという結論になりました。

アジャイルの課題として、組織内で影響力の強い人物が開発手法や期間を強制することで、スプリントのメリットが享受できていない場合があるという話題が挙がりました。これは、アジャイルの定義が組織内で共通認識を持たれていないことが原因と考えられます。

アジャイル開発の基本は、予期せぬ事態に柔軟に対応し、計画を変更できることです。スプリント期間内にタスクが完了しなかった場合でも、なぜ完了できなかったのかをチーム全体で振り返ることで、開発効率を徐々に向上させることを目的としています。

私の経験では、アジャイルやスクラムを導入するとしても、そもそもの共通認識が不足していたり、途中でウォーターフォール型に切り替わるなど、組織によっては予算や緊急度によってアジャイルの実現が困難になるケースもあります。

アジャイルを健全に運営するには、まずチーム全体で「自分たちのアジャイル開発の定義」を明確にし、それを関係者全員に共有することが必要だと感じます。

チームメンバーに自主性を持たせるには

この議題では、スプリントレビューやレトロスペクティブの際にスクラムマスターがフィードバックを求めても、チームメンバーから意見が出ない場合の対応策について議論しました。

結果として、話題は「チームメンバーとの関係性をどう良くするか」に移行しました。

アジャイル開発では、チーム全体からのフィードバックによって開発効率を高めることが目的です。しかし、メンバーからフィードバックが得られなければ、その目的は達成できません。

議論を通じて提案された対処法は以下の通りです:

1. スクラムマスターとメンバーが話しやすい環境を作る

• 仕事以外の話題でもコミュニケーションが取れる関係性を築くことで、仕事の場面でも意見が出やすくなります。

• 具体的には、ミーティング前にスクラムマスターが自身の話題を共有したり、メンバーに軽い質問を投げかけたりする方法が挙がりました。心理的な負担を軽減し、発言しやすい雰囲気を作ることが重要です。

2. オフィス出社の活用

• リモートワークでは仕事の話だけに限定されがちですが、オフィス出社を活用することで仕事以外の会話や冗談を交わしやすくなり、関係性を深める機会が増えます。

まとめ

ソフトウェア開発のスピードがますます加速する中で、アジャイル開発手法を導入したいと考える組織は多いでしょう。しかし、その前提として、「アジャイルとは何か?」という基本的な認識を関係者全員で共有する必要があります。また、組織として機能するためには、チーム内外の良好な関係性が欠かせないということが、今回の議論から得た結論です。

また、IPAが作成しているスライドが共通認識を保つための資料として有効だと思います。参考にしていただければと思います。

参考資料

ITスキル標準に関する資料 (IPA)

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